産地紹介 〜木村園芸〜

新年度が始まりあっというまにもう下旬。端午の節句や母の日商戦が徐々に見えて参りました。繁忙期の準備は皆さん如何でしょうか?

4月20日は二十四節気の6番目「穀雨」田畑の準備が整い、穀物の成長を助ける春の雨が降る頃を「穀雨」と呼び、今日福岡空港を降りた時にも奇しくも柔らかい春の雨が降っておりました。不思議ですね。

さて、今回は熊本県のアリアム生産者(木村様)をご紹介いたします。熊本の地でアリアムに魅せられ、ニーズの移り変わりを時代と共に感じ、生産アイテムやその形状を進化させてきた立役者の一人です。アリアムの出荷が一段落する頃には、熊本名産品の辛子蓮根に欠かせない蓮根生産者に変身いたします!最近同圃場を訪れましたのでハウスの様子をご紹介いたします!

まずは基幹品種の丹頂アリアム。普通に栽培したらこのような形状でスクスク育ちます。それを正に気の遠くなるような作業で変化を加え、2つとして同じものが無い商品が出来上がります。顧客ニーズに耳を傾け、花卉栽培というよりは花卉加工栽培といった方が正しいでしょうか?!花展やお稽古で必要不可欠な商品として産声を上げ流通しております。有り難いですね。

次に同氏は、脇役になり易いアリアムに品種バリエーション加え、ニーズ向上に尽力されております。スネークボール、ダンシングパフューム、シクラム、クリストフィー、シュペルティー、そして最後に昇龍と続きます。品種にもよるようですが日照量が増してくるとネギ臭が強くなって来るようです。しかし品種本来の形状に手を加え、カッコ良くデフォルメして世に送り出す事をライフスタイルとして頑張っておられます。そのバリエーションを幾つかご紹介いたします!

丈はさほど伸びないシュペルティーですが、他ではこのようなボリューム感は見当たらず。
見るまでは半信半疑でしたが、この横幅を見た時驚きを隠せませんでした。
因みに形状が形状の為、輸送コストが多大にかかる代物のようです。
見た目のボリュームも然る事ながら、綺麗な花も見応えがあります!

続いてクリストフィー。シュペルティー程の豪快さは有りませんが、このクリストフィーもこれまた魅力的なアイテムです。この品種の特徴は沢山の数の蕾を有する点で、順繰りに花が伸び、次々と開花する特徴を持っています。長期間にわたり観賞する事の出来る経済品種となっております。花好きのエンドユーザーに朗報でしょう。

シクラムは前述2品種とは異なり、確りと丈の確保できる品種です。豪快なボリューム感は見当たりませんが、マスフラワー全盛の昨今、すらっとしたスマートなフォルムが魅力的です。恥ずかしそうにうつむき加減の花々は、カラフルな色使いで花好きを魅了する事でしょう。

そして最終形として供給されるのが『昇龍』です。季節的には5月GW頃からスタートし、5月一杯の短い期間で出荷を終えます。

商品開発からお手伝いさせて頂いておりますが、丈の長さは成人男性の伸長程にもなります。様々な素材を使ってアリアムの集大成的な曲げを施し、ステムはうっすらとメタリックな光沢を放ち、他者の追従を許さぬ存在感を感じます。出荷箱も人が立って入れるほどの大きなもので、容器からでもその付加価値を感じさせます。

マスコミのお仕事をされているお客様や、大きなエントランスの活け込み他、日持ちも抜群で「ドライフラワーになってもカッコ良く使わせてもらっております!」と経済性高い嬉しいユーザーの声を頂いたことも有りました。差別化高付加価値商材として今年も嬉しい感想が聞ければと思っております。

このように「アリアム」に魅せられた木村氏は、今の花き業界、アベノミクスや消費増税、その他今後を見定め「消費ニーズに耳を傾けながら付加価値の高い商材でお花屋さんを支援していきたい!」と仰います。ちょっと目先の変わった面白味ある商品の次なる登場を期待してお待ち申し上げております♪ 参考画像です!