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桃栗3年、柿8年という見出しは耳にした方が多いと思われます。

一富士二鷹と同じで、この文句にはまだ続きがありまして、梅は酸い酸い13年、柚子は大馬鹿18年、りんごはニコニコ25年と続きます。

これは実を結ぶまでに要する時間を表す言葉で、木々は成長にものすごく時間がかかる植物です。

りんごのニコニコは随分と可愛らしい言い回しですが、25年もかかってようやく収穫を迎えるのだと思うと、ほんわかと笑っている場合でもなさそうです。


冬場は1年の中で花が非常に少ない時期ですが、冬に咲く木々にウメがあります。

ウメと一概に言いましても沢山の種類がありますが、初頭から咲き始める物が冬至梅等の極早生種になります。

そこから年を越して、2月から3月にかけて多くの種が咲き誇ります。

今日は福岡市にある舞鶴公園のウメが咲き始めましたので、少しばかりご紹介です。


舞鶴公園は住所が福岡市城内1番地という名称の通り、元は福岡城の本丸があった場所で、今は城跡となっていますが、石垣が当時の面影を連想させてくれます。

ここは天神からほど近い場所にありながらとても静かな場所で、道を挟んだ大濠公園と合わせ、市民の憩いの場所となっています。

今年の1月は暖かい日が多かったので、昨年より1週早く伺いましたがまずまず咲いていて、翌週はかなり見頃ではなかろうかという咲き具合でした。



250本程のウメの木は早咲きのウメは見頃を迎え、遅咲きの品種もちらほらと。

足元を添える日本水仙もいい塩梅です。

こちらの水仙は一重咲きですが、道路向かいの大濠公園の入り口は八重咲の水仙が沢山植わっていますよ。こちらも今見頃です。



石垣の上にお城があったのですね。

城跡での花見、風情があります。

この日は小雨降る寒い日で、人影も疎ら。

とても静かな場内です。





白梅は仄か、紅梅は寒さの中の逞しさ。

1輪1輪は小さいのだけれど、段々に付く事で1つの大きな集合体に見せる。

冬の寒さの中に咲く花は、四季のある日本の中では貴重だと思います。

街中なのに自然が溢れる福岡でもあり、街中なのに空港もある便利さも福岡のひとつ。


今年も舞鶴公園のウメを無事に堪能出来たこと、ほっとしています。