花手毬と梅雨葵




今年の梅雨は序盤から雨が続く毎日で、猛暑も重なり厳しい7月を迎えています。

梅雨の時期と言えば、アジサイが咲くシーズンですね。
早い所では晩春の頃から咲き始めますが、滝の周りなど初夏に咲き誇る季節の花です。

梅雨の頃の花といえば、実は梅雨入りを知らせる花があります。

それがタチアオイです。


梅雨入りの頃に咲き始め、2m程伸びる背丈の頭頂部まで花が咲くと、本格的な夏が来ると言われる花です。本格的な夏と言うと梅雨明けですね。梅雨入りと梅雨明けを知らせてくれる花、故に梅雨葵とも呼ばれる花です。

ちょうどこの日は雨混じりの曇り日より。
大きな花に雨粒を乗せ、淡い日の明かりを反射させています。

タチアオイと言えば一重の花が主流だと思っていましたが、近年は八重の花も増えているのですね。
深い赤系のカラーやパープル系の花もとても綺麗です。



頻繁にブログで題材にさせていただいている、広島県の世羅高原農場の程近くにあるFlower Village花夢の里さんに今回はお邪魔させていただきました。

こちらも春・夏・秋と様々な花で埋め尽くされる所。
丁度この時期はタチアオイともうひとつ目玉がありまして・・・。


タチアオイの広場を更に奥に行くと、アナベルの森と言われる広場があります。

突如広大な開けた広場を埋め尽くすアナベル。
もう終盤の頃でしたが、それでも沢山の大きなボンボンが広がっていました。

ちょうど扉の半分より上辺りまで背丈があるので、人が中に入ると上半身が飛び出るくらいの感じでしょうか。
圧巻のロケーションです。


実はタチアオイの広場は園の入り口から下りきった所にあるのですが、その道中は155種のガクアジサイが沿道を賑わしていて、歩みを進める度に楽しみが増えていく仕組みになっています。

晴れの日もきっといい景色を見られるのでしょうが、やはりそこは梅雨の花ならではという事で、雨の降る中に降り立つのも一興でしょう。
じめじめとした嫌な雨も、この時ばかりは嫌な気がしない、そんな曖昧で不可思議な感覚です。


梅雨があけるといよいよ本格的な夏が来ます。
そして台風のシーズンでもありますので、暑さや防風対策を抜け目なく。

自然は花の様に時にやさしく、災害の様に時に厳しく。

酸いも甘いも無言で知らせる存在なのかもしれません。

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