短命の花 故に
命宿るものは終わりがある。
生き物の世界には例外なく当て嵌まる事ですが、長生きあれば短命で終わる事も様々。
花の世界でも長く咲き誇る花あれば、僅か1日で閉じてしまう花もあり。
今日はそんな花にスポットを当てて見ました。
ハワイで思いつく花と言えばハイビスカスでしょうか。
ハイビスカスと言えば燦燦と降り注ぐ太陽の暑い夏の時期を思うでしょうが、30℃を超す気温の下では花が少なくなったり、種類によっては開花しない物もあるのだそうです。
私はその事を知るのに何十年も無知のまま生きてしまいました。
知らずに命尽きる事にならず、新たな知識としていい勉強となりました。
世界のハイビスカスの種類は1万を超えると言われています。
その殆どがハワイアン系が占めており、コーラル系と在来系の3系統に大きく分類されています。
今回は秋のハイビスカスを鑑賞する為に、山陰にあるフラワーパークでのハイビスカスをご紹介です。
鳥取県西伯郡。米子駅から30分足らずの所にある、「とっとり花回廊」
昨年もお伺いしましたが、昨年は僅かに早い時期で訪れたので、今回はじっくりと秋が深まるのを今か今かと待っての訪問でした。
ゲートを潜ると、秋らしいコスモスやダリア群が咲き誇っています。
コスモスも普段切花では見る事の出来ない品種も植えられていて貴重です。
そしてそのまま正面のフラワードームの中にハイビスカスが並んでいます。
ハイビスカスは原色の派手な色目が目立ちますが、実は色んなカラーリングを持ち合わせていて、見応えがあります。
ハイビスカスは1日~2日で寿命とされている花で、勿論例外もあるのですが短命の花なのです。
中にはこんな特殊な物も。
昨年までは確か100種類くらいの展示だったと記憶してますが、今年は開園20周年を記念して200種類展示とあったので、昨年見る事の出来なかった品種をどれだけ見られるかという期待もあっての訪問でした。
とは言え、全てが一斉に咲くわけではないので、中々全種類を見る訳にはいかず80種類くらいがやっとです。それでも大満足。
花回廊とありますがフラワードームを中心に、その外周を木の回廊が囲んでいます。
その回廊を歩くと、靴底のコツコツとした音が静かな回廊に響き、まるでゆっくりと流れる時間の経過を音で体験している様な気にさせてくれます。
園内はかなり広く、ゆっくり歩いて全てを回ると1時間では回り切れない広さ。
ふと目線を上げると大山が目の前に立ちそびえ、冬の時期は山も真っ白に変貌を遂げているのでしょう。
大きな自然に囲まれて、更に生命ある物と自然の中で身近に触れる。
生きているのだという思いの後から、生かされているのだという真実を知らされる瞬間。
2年目の足音は、1年目に伺った時には気付かなかった響く足音に、歩み進める一歩一歩を噛みしめて回廊を後に。
次に来る事がまた出来たなら、今度はこれまでに気付く事の出来なかった何かをこの地で味わえると期待して、またいつか。