一点集中

日本という国は、つくづく菊の国だと思います。
年々洋花の需要が上がりつつも、まだまだ菊の消費には及びません。
花全体の相場にも大きく関係していて、菊が高い時は他の品目も高値の傾向になりがちで、相場をけん引するプライスリーダーの役割も担う品目です。
今日はそんな菊の中から、特殊菊の類にあるディスバッドマムのご紹介を。

そもそもディスバッドとは、dis(除去する)bud(蕾)の合わさった言葉で、蕾を取るという意味になります。
大きな花を1輪咲かせてくれるディスバッドマムですが、最初から1輪しかつかない訳ではありません。
ディスバッドに限らず、バラでもカーネーションでも同じです。
他の蕾を摘んで、一つの蕾に栄養も何もかも集中させる。こうした一点集中の栽培を行って、大きく美しい一輪の花を咲かせるのです。
生産者の方は成長の段階で、1本ずつ人間の手で除去するのですからとても大変な労力です。
天候などにも左右されながら、無事に掻い潜ってくれた花だけが、皆さんの手の届く場所にあるのですね。

この何の花かわからないくらいの若い蕾は、ディスバッドマムの画像です。
福岡県は糸島にある、SPマムの生産を主に行っておられる富永さんの圃場をお伺いさせて戴いた時の写真です。
この段階で既に1輪になってますね。
白菊や黄菊と呼ばれる1輪菊も同じような感じです。
成長の段階でちょっとでも芽かきの作業を放っておくと、すぐ脇芽が出てくるそうで、何千本も何万本もこの作業を行うかと思うと、気が遠のきます。

今では、婚礼の舞台でも活躍を見せるようになった洋マムの世界。
色や咲き方も多様化し、様々なシーンで活躍できる品目へと成長を遂げました。
一輪しか咲かないまでも、他の花では出せないボリュームもあります。そして菊の種類は長持ちするのもメリット。
ひとつだけご紹介しますが、この白の変わり咲の明らかに大輪のマムは、愛知経済連様がご出荷なさっている「かがり弁」シリーズの白です。
大抵のディスバッドマムも大きい花を咲かせますが、それを凌駕するボリュームです。
これからも進化を遂げるであろうディスバッドマムに期待が高まります。
そして季節が秋になり、花の色も濃く載りはじめました。
花色も十分に楽しめる花ですので、色んな花店さんで楽しまれてください。
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