産地紹介 〜みなみ信州〜

弊社が大変お世話になっている産地様をこれから不定期でご紹介してまいります。

第一回目は 『JAみなみ信州 花き部会』様 のご紹介です。

産地背景:
JAみなみ信州様は平成9年に6JAが合併した広域JAです。 長野県飯田市〜下伊那の広域な地域に位置し、部会員数500名を超える大きな生産部会です。主力品目ではダリア・オキシペンタルムが有名ですが、季節感ある花木類など、少量多品種構成で200種類のバリエーションを持っています。草花中心に花木類も豊富で、1年通じて様々な商材がみなみ信州から出荷されます。 みなみ信州所在地多種多様な立地や気象条件・人材を貴重な地域資源ととらえ、地域別・施設別推奨品目をJAが示し、生産拡大と技術向上に努めています。中でもダリアは全国一の産地に躍進いたしました。部会員の半数以上は70歳以上の構成。小規模農地でも所得を得られる手段が有る事を実証し、生涯現役農家として続けられる環境を整備目指して頑張っております。露地用品目では法月・姫ヒマワリ・ケイトウ類などの5品目を、施設用品目ではダリア・デルフィニュームなど4品目を重点振興品目に決め、全地域で栽培推進し、標高差による長期リレー出荷を実現いたしました。

日本一のダリア:
中でもダリアは他産地に先駆け周年出荷体制を築き、花卉栽培の主力品目へと成長いたしました。 代表品種『黒蝶』は大田花き「 フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA 」2008年度年間グランプリ黒蝶に選ばれ、JAみなみ信州産ダリアの品質の高さを証明すると共に、現在のダリア需要拡大の先駆者となりました。

その他山間地特有の夜温の低さを利用し、色づきの良い商品を多数出荷しております。 また、傾斜地や日当たりの悪い土地に向く草花や、鳥獣被害に強い花木も取り入れ、アブラドウダンや夏ハゼ、正月用の南天など、どれも高品質な商品を地域の未利用資源を積極的に取り入れ活用しております。

湿式縦箱輸送:
一元化した集荷場施設を用いて品質の統一を実現すると共に、お花屋さん・消費者に向けた鮮度保持流通を目的に、湿式縦箱を用いたコールドチェーン輸送を確立いたしました。丁寧な荷造りを通して市場・お花屋さん・消費者の信頼を高める取り組みには手を抜くことなく、日々進化を続けております。

新しい目標に邁進:
部会販売目標金額達成に向けて、部会員も増加し、現在583名の生産者で一生懸命頑張っております。花栽培経験のない人にも興味を持って頂く取組みも強化し、清水部会長は「小さな面積でも小遣いになり、楽しみながら農業をしている。仲間づくりに繋がり、お年寄りや女性が中でも元気だ。仲間を増やして早期に8億円を達成させたい」と意欲的に語っておりました。

第42回日本農業賞 集団組織部門 大賞受賞:
多数の高齢者や女性の部会員に生きがいを持たせると共に、地域振興として中山間地農業の一つのモデルケースとして高い評価を受けました。品目リレーや長期出荷体制の構築など、組織的マーケティングが展開されている所も受賞理由の一つとなりました。 高齢化が進む全国の生産地にあって、また新しいビジネスモデルを提案する一つの成功事例として、みなみ信州はこれからも進化を続けて行かれる事と思います。

参考資料もご覧ください! ⇒ https://kota.co.jp/?p=224