苔の潜在能力に出会う

4枚の画像を先ずはご確認頂きたい。保水前⇒保水後⇒保水比較⇒テラリウムと4枚の画像を用意した。水が枯れてチリチリになってしまったテラリウムである。

霧吹きでシュッシュと水道水を吹きかけて待つ事1~2分。保水後の生き生きとした状態に急速に変貌し、発色に至るまで復元が進むではないか!

この驚異の生命力は、切花でも蕾が咲いて動きのある花を楽しむ事が出来、感動を覚えるが、それを超える変化を目の当たりにする事は、消費者にもきっと感動と喜びを与えるのではないだろうか?!

最後の1枚のテラリウムにもその変化を期待してワクワク感が膨らんでくる♪

化粧品業者が苔を販売!

高級化粧品メーカー【Dr. Recella】が、石原和幸氏の投げかけにより苔の生産を開始した。また協力生産者を携え、厳しい選別を行い、クォリティーの高い苔をDr. Recellaとして供給する。

日興建材が造園業者向けに扱いやすいハイゴケを基軸に提供するコンセプトで運営しているのに対し、Dr. Recellaは厳しい選別で高品質・高級路線を目指して、テラリュームや盆栽業者、ワークショップで重宝される様なアッパークラスを狙っている。双方棲み分けがなされ、良いバランスで江津市苔プロジェクト(52 KOKE PROJECT)を両社が牽引する。

Dr. Recellaは、ハイゴケ・スナゴケ・スギゴケ・ヤマゴケ・ホソバオキナゴケを主軸に生産している。ヤマゴケは栽培するとペタッと偏平になり、あまり盛り上がらない点が改善点として、目下研究を続けている。

今まで安定供給できなかったレアな苔も多数あることから、これらの生産体制も研究進め、様々な場面で苔がマッチする環境を構築して行きたいと、ご担当者様の熱意を感じました。

 

編集後記

今回江津市を訪れて、コケに見せられた人々とお話をして行くと、「建材会社や化粧品メーカーは、瓦を屋根に並べる事や乳液を女性に売る事が自社の事業であると位置付けては見失う」とのメッセージをボンヤリ感じ取る事が出来た。

鉄道会社が人を鉄道で移動させる事が本業ではなく、鉄道を介して町を作り、コミュニティーを作り、エリアを活性化して、人の暮らしを豊かにするといった思いが事業の根幹に有るのと相通ずるものがある。

訪問する前は建材会社や化粧品メーカーと『苔』が結びつく事は無かったが、暮らしにうるおいを与え、価値ある人生を送ってもらう事が企業価値であり、四季がある日本で栄枯盛衰に比較的容易に価値を見出す事が可能であり、神社仏閣の手入れが行き届いた、苔の綺麗な庭を見ると落ち着く気持ちは文化的背景からも理解し易く、生活者への癒しを提供する事が花き業界に課された使命であると再認識することが出来た。

現時点でお花屋さんに苔を販売するイメージはわき辛いが、技術力のあるお花屋さんとタイアップし、どのように素材を製品化して露出度を高め、緑を身近に感じて頂ける環境を作り上げてゆくか?!が求められている。キーワードは『緑のある暮らしって素敵!』であろう。

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